COMPANY PROFILE
前田製箱株式会社(MAEDA CRAFT)
グランフロント大阪のオープンで新たなにぎわいを見せる
“うめきた”から徒歩圏内にあって、
昭和の雰囲気漂う銭湯や古民家をのこした町、中崎町。
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あたらしいカフェや雑貨店も次々と誕生していますが、
その一角に、木製品の町工場があります。
創業は1928年。
社長の祖父 前田太郎吉が前田製箱所を開業したのが始まりです。
社員12名というアットホームさながら、
ビッグネームなお取引先をたくさん抱えています。
工房、オフィス、ファクトリーショップが一体になったMAEDA CRAFT。
この工場から、町でよく見かけるあんな商品やこんな什器が生まれています。
1階と3階が工房、2階はオフィスと商品が並ぶファクトリーショップ。
木材の切断から組み立て、塗装仕上げまで全行程を手掛ける職人、
受注や在庫管理などを行うスタッフと、
全社員がひとつ屋根の下で働いています。
「毎朝、誰よりも早く出社するのは社長」
「みんなの『おはようございます』っていう声を聴いたら、その日の健康状態がわかるんですよ。
うちは、ケガをする可能性がある現場だから、そうやって毎朝のチェックを大切にしています。」
三代目社長の私は、もともと現場で鍛えあげられたクラフトマンです。
中学生の頃から、休みのたびに親に呼び出されては工場の手伝いをしていました。
材木かつぎ、切断、加工、クギ打ち…。
反発から家業を継がず、一度はサラリーマンになったけれど、
アフターファイブにも工場へ駆り出されることがありました。
「随分こき使われたから、この仕事が大っキライやったです(苦笑)
でもある時、家族やまわりの職人に頼られてるのに気付いたことがあって
僕がやらなあかん、この工場を残してあげたいと思いました。」
二十歳で後継ぎを決意しました。
【当時製作していた工業用梱包木箱】
それから、従来の工業用梱包木箱専門にやっていたのでは、
将来的に勝ち目がないと方向転換しました。
クラフト事業部を立ち上げて、素材へのこだわりと職人の技術を生かしながら、
いまの生活スタイルに合わせた木製品、木箱やラックなどを作りはじめたのです。
「東急ハンズ」からのオーダーを皮切りに、いまや全国から発注が入るようになりました。
【東急ハンズに納めていたB梱包ボックス】
「雑貨感覚で安売りはしたくない。だから価格競争のある店舗には卸さない。
職人仕事という誇りがあるからです。」
ここ数年は、オーダーメイドの店舗什器に特化しています。
つまり、商品点数は無限にあることになります。
「発注を受けるスタッフはやり取りが大変かも知れない。
でも、バリエーションが多ければ、職人が飽きずに製作に打ち込めるからいいんです。」
【マルシェ木箱シリーズ】
【阪急西宮ガーデン 阪急ハロードッグ様】
【dining caf’e SQUARE様】
小さい会社だけど、うちが作ってるという誇りがあります。
日本で木製品と言えばMAEDA CRAFTだってお客様から言ってもらえることもあるのです。
1階から2階へ続く螺旋階段。
その壁面に展示された焼き印の版、英字新聞風の初期カタログなどなど。
会社の歴史を語る、ミュージアムをイメージしています。
かつて商品製作をしたコカ・コーラやキャンベル社のロゴの焼き印もあります。
お客さんが飽きないように、ディスプレイを入れ替えることもたびたびあります。
昨年は、会社の氏神様である豊崎神社の御守札も製作しました。
先日、地元の関西テレビ放送さんの「よーいドン」に出演してとなりの人間国宝さんに認定してもらいました。(5月1日~2日放送予定)
メイド・イン・中崎町にこだわり、職人の手仕事によるハンドクラフトにこだわります。
創業から86年、脈々と受け継がれたクラフトマン精神で、これからも頼もしい製品を生みだして行きます。